緩和ケアの場で看取りの場で、赦すこと・ ありがとうと言うこと

ご家族がふれることの意味



めごめごの緩和ケアアロマ講座に来てくださった方からいただきました。
(いただいたメール原文のまま・転載許可得ております)

赦すこと

わたしにとってはじめての看取りでしたが

ほとんど思い残すことはなく

精一杯、家族とし介護にあたれたと思います。

教えていただいた、タッチケアをほぼ毎日毎日

時には日に2回、最後の日まで触れる事ができました。

家族は本人を目の前に

何もできないやるせなさがあると思います。

何もしなくても側にいてあげるだけで、励ましになるとは思いますが

でも、触れる事が出来るのとできないのでは

心の持ちようが全く違う気がします。

ただ触れるより

想いを込めて触れる

ただそれだけでいい事を、、教えられました。

あれだけ触れていたのですから

今も

爪先一本一本、手のシワ、足のシミやホクロを

眼をつぶるとハッキリと浮かんで来ます。



途中から義弟が見てて

触れてる時は呼吸が整うと

安心するやろうなと言っていました。

最後は本人は意識が薄れてて

顔色で判断だったのですが

義弟が言うのであれば間違いないでしょうかね。

今回わたしの気持ちも

触れる事で今までのわだかまりも

流され、変化していったのも驚きです。

義母はもう記憶として残ってないと思っていたのに

悪かったと本人の口から聞くとは思いませんでしたし

あー、こんな小さな事を赦さないなんて、、と、

赦しから癒しへと変化していきました。

何より驚いたのは

触れる事でわたしの気持ちの変化に奇跡が起き

こんなにやりきった介護を体験でき

義母もわたしも幸せな時間を送れたと思います。

本当にありがとうございました。

この経験を活かしてまた、前を向いて行こうと思います。


ありがとうと言うこと

(ご主人が末期がんを患い、ずっと不機嫌で、怒ったり暴言を吐いたりしているという奥様が

ご自分でご主人にアロマトリートメントをしたいということで、一緒に練習をしました。

その後何度もメールをいただきました。)

~~~ここから

ある日

「少し主人の怒る回数が減って

ありがとうの言葉も増えてきたようです。

調子が良い時は一人で買い物に行きましたよ。

おかげで夫婦の絆も少し深まってきたかも。

感謝しています。」

また別の日

「主人との距離が近くなりました♡(ハートマーク) 

自分にもケアしてあげられることが分かりました。」

また別の日

「あれ以来、毎日欠かさず肩と脚のタッチをしています。

もう少し強く、弱くとか、毎日違います。

日常の旦那さんの言葉が柔らかくなりました。


自分にできる事があって嬉しいです。

感謝しています。

言葉で励ますのには限界があるばかりでなく、

虚しくなるけれど、ふれる力はすごい!」

~~~ここまで

いつも眉間に皺を寄せて文句ばっかり言っているご主人が

その時だけは穏やかになるのだそうです。

タッチケア 夫婦の絆 


その後ご主人がお亡くなりになり

奥様からメールをいただきましたが

あの時間があって本当に良かったとおっしゃっていました。


ふれること、香ること、このふたつが持つ意味

緩和ケアの場では

ご本人と長く会話をすることが難しかったり

言葉のコミュニケーションが難しいことも多いです。

そういう時に

香りやふれるという非言語コミュニケーションが果たしている役割の大きさを感じます。

ふれるという感覚と香りの感覚は

五感の中でも本能と感情に直接作用する特別な感覚です。

触覚と嗅覚は

記憶、感情、自律神経、ホルモン分泌にまで影響しています。

オイルを準備して病室に入ると

「あ~、もういい香りがする」と

笑顔になってくださる患者様やご家族もいらっしゃいます。

香りに対するリアクションは本当に瞬時で

パっとお顔が明るくなって、ひと呼吸つかれます。

一瞬で場が和むのが香りのすごいところです。

また、香りは記憶と非常に結びつきやすい感覚なので

その時の香りがいつまでも故人を偲ばせてくれます。

緩和ケアアロマ

また

ふれるという感覚は

五感の中でも

<今、ここにふたりが、生きていなければ、体験することのできない>

唯一の感覚です。

ふれることができるものは

確実に存在します。

反対に

ふれることができないものは存在が不確かです。

だからこそ

ふれてもらっていた肌の記憶

ふれていた肌の記憶は大切な思い出になります。

hug

緩和ケアの現場で行うアロマケアは

ゴールを変えることはできません。

でも

その道のりを安らぎに満ちたものに変える

手助けをすることはできるのではないかと思っています。

同時に

見守る家族にとっても、大切な思い出になります。